新年のご挨拶 高山理事長

あけましておめでとうございます。組合員の皆様におかれましては、新春を晴々しい気持ちでお迎えのこととお慶び申し上げます。また、旧年中は、持ち寄り資金など、格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

今年は、事務所の隣接地の購入、並びに、米倉庫の建設といった特別な事業を具体的に進め、私たちの生活の拠点である事務所の機能をより魅力的にしていかねばなりません。また、ハード面だけでなく、より一層の交流を図ることによって、組合のことを理解していただける「仲間」を増やすことにも積極的に取り組んでいくことが必要になってきます。

難しい問題ばかりです。特に、後者が。しかしながら、この組合の本質を理解すれば、悲観するほど難しいものではないと私は思います。

組合員の方なら大抵の方が経験されていることだと思うのですが、「いのちと土を考える会」はその名称から類推されるのか、よく宗教組織ではないかと言われます。その指摘は、半分間違っていますが、半分当たっています。

間違っている理由としては、「いのちと土を考える会」は組織運営の全てが組合員の話し合い、そして合意によって成り立つ極めて民主的な組織であり、宗旨やそれを司る教祖によって全てが決定されてしまうような宗教団体とは真逆の組織だということが挙げられます。

他方、当たっている理由としては、「いのちと土を考える会」は買う−売るという経済行為を超えた「愛」の組織だということが挙げられます。自分たちの健康を思う生産者を思い、自分たちの生活を思う消費者を思う。その思い合いを基礎としながら、いただく「いのち」、未来を担う子どもや貧困な国々の人々の「いのち」について思い、食べ物を育んでくれる「土」、私たちの生活によって刻々と姿を悪化させる環境としての「土」について思う。このように、自分を生かしてくれるものについて理解を深め、思いを寄せていく。それは「愛」に他ならず、そうした意味において、この「いのちと土を考える会」は宗教組織に近いと言えます。いわば「愛」の伝道を本質としているのだから。

自分を生かしてくれている「いのち」と「土」への気づきを促し、「愛」を一緒に育んでいくこと。それが「いのちと土を考える会」という組織の本質であり、原点なのです。ぜひ、みんなでその原点に今一度立ち返り、数々の難問の解決に力をお貸しいただけると嬉しいです。どうか今年もよろしくおねがいします。

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